カリキュラムの概要
Illinois MBAでは、1年次はコア(必修)科目を中心に履修し、2年次は各自の専攻に基づいた選択科目を中心に履修します。専攻に特化するのが2年次からとなりますが、1年次に自分の得意分野でないものも含めて必修科目として幅広く学ぶので、ビジネスに必要な知識やスキルを様々な観点からバランスの良く学ぶことができます。卒業に必要な履修時間(単位)は72hours。1年次は40hours、2年次は卒業単位を満たすよう単位を取得します。
個別のコース概要につきましては、大学の履修情報をご覧下さい。Course Catalogのリンクから、会計系科目であればACCYを、金融系科目であればFINを、1年生の必修科目についてはMBAを、それ以外の科目についてはBADMを辿れば、各科目のページとなります。もちろん、その他の学部の授業(Law、Media、Labor and Employment Relations等)の授業も履修可能ですので、興味がおありの方はご覧になると、イリノイ大学の選択肢の広さを感じて頂けると思います。実際多くの学生が他学部の授業も履修しており、日本人ですと、Law、Media、Labor and Employment Relations等。その他の例をあげれば、米国人の同級生の一人はアラビア語、ブラジル人は農学部でバイオサイエンスとの授業と、各人が自分のキャリアも考えて主体的に様々な分野を学んでいます。
尚、入学専攻時に、TOEFLが一定の点数に満たない(2011年はIBTで108点以下)学生については、IEI(Intensive English Program)の参加が入学の条件となります。
専攻(Concentration)について
卒業単位のうち16単位以上を特定の分野で取得すると、その科目が「専攻」として認められます。2011年卒業予定者については、Finance, General Management, Operations/Supply Chain Management, Marketing, IT/E-commerceという学校が提供する定番の選考に加え、学生が興味と進路に応じて自己申請した専攻(カスタマイズと呼んでいます)として、,Corporate Social Responsibility & Sustainability, Consulting, Entrepreneurship, Human Resource Management, Healthcare Administration, International Business, Sports Management, Portfolio Management, Real Estateが専攻としてMBAから認定される予定です。別途、学内の別機関がインターナショナルビジネスの履修についてCertificateするという制度もあります(Study Abroadをご参照ください。)。
なお、Entrepreneurshipは定番の専攻の中には入っていませんが、提供されているResourceは非常に豊富です。通常の授業に加え、学内リソースとして、Academy for Entrepreneurial Leadershipという組織があり、起業したい、もしくは興味のある学生はこちらにも参加しています。内容は勉強会、ビジネスプランコンテストやゲストスピーカーの講義に加え、メンターが実際に起業するためのアドバイスをしたり、Angelを紹介するというものです。実際に多くの企業がこちらから生み出されており(MBA生も起業しています)、身近なものとしては、Youtube、Paypalがあります。これらの創業者の1人は当大学出身で、設立時の資金支援等もこちらで行っていました。やる気があれば学べるものは相当あると言えるでしょう。
なお、Entrepreneurshipは定番の専攻の中には入っていませんが、提供されているResourceは非常に豊富です。通常の授業に加え、学内リソースとして、Academy for Entrepreneurial Leadershipという組織があり、起業したい、もしくは興味のある学生はこちらにも参加しています。内容は勉強会、ビジネスプランコンテストやゲストスピーカーの講義に加え、メンターが実際に起業するためのアドバイスをしたり、Angelを紹介するというものです。実際に多くの企業がこちらから生み出されており(MBA生も起業しています)、身近なものとしては、Youtube、Paypalがあります。これらの創業者の1人は当大学出身で、設立時の資金支援等もこちらで行っていました。やる気があれば学べるものは相当あると言えるでしょう。
クラス、チーム制について
Illinois MBAの1年目においては約120人の学生が、AとBの2クラスに分けられ、約60名のクラス毎に授業を受けます。更に各クラスは5~6人のチームに分割され、チーム毎に行動する事が求められます。チーム構成は原則としてアメリカ人とインターナショナルの学生が半々になるように、また男女比もチーム毎に均等になるようにモジュール毎にStudent Service Officeによって決定されます。チームアサインメントやモジュールの最後を締めくくるプレゼンテーション等の活動はチームをベースに行いますので、いわばこのチームがMBA活動の基本になります。よって、チームメイトの良し悪しは学業生活に大きく影響を及ぼします。また、チームアサインメントも、バックグラウンドの構成やコミュニケーションの良し悪しによって、結果が大きく変動します。
またOfficeの関与もMBA503までで、MBA504以降(1年次最終モジュール及び2年次)については授業毎に自らチームを構築する(チームメートを探す)ことになります。多様なメンバーからなるチームという小さな組織の中で、自分を、そしてチームメイトを限られた時間的制約の中でどうマネジメントしていくか (所謂、ヒューマンリソースマネジメントとタイムマネジメント)もMBAで学べることの一つといえるでしょう。
授業の進め方及び雰囲気
授業は2クラスに分かれて行われます。特に最初のFallセメスターでは、内容が基礎科目であるために、授業はディスカッション形式というよりも、ビジネスに必要な知識をレクチャーする"マス"授業となります。しかし、学生は、たとえ講義中であっても、積極的に手をあげ、自分の意見を表明したり質問をしたりしま す。教授もそういった学生の意見や質問を歓迎してくれます。アメリカでは、マス授業であっても、学生との相互コミュニケーションの上に講義が成り立っているのです。
科目によってはClass Participationが重視され、授業中の発言がGradeの評価基準に加えられるものもあり、自然とクラスの雰囲気も緊張感と活気が満ちてきます。ただし、Illinois MBAでは学生の間での競争は激しくなくお互いに協調的です。一部のMBAで見られるような学生同士のいがみ合いやピリピリした雰囲気はないので、余計な力を使うこともありません。
Class Participationは、日本人などNon-nativeの学生にとっては非常に苦労する部分です。個人差もありますが、思い切りと工夫により次第 に慣れていくと思います。MBA501(最初のターム)では発言したいと思っても"手をあげる"勇気が湧かず一度も発言することができなかったものの、MBA502では、思い切って手を挙げ発言したところ、教授に"Good Point"と褒められたことをきっかけに手を挙げる機会が増えるようになり、最終的にClass Participation Pointでほぼ満点を取ることができた、というケースもあります。また、ネイティブの速いディスカッションペースに入るのは難しくても、自分の実務体験に基づいた質問は高く評価されますし、事前に授業のポイントについての議論や質問を考えていったり、と工夫次第でParticipationを向上させることができます。そうして積極的に授業に参加することで、英語もどんどん頭に入ってくるようになるようです。
科目によってはClass Participationが重視され、授業中の発言がGradeの評価基準に加えられるものもあり、自然とクラスの雰囲気も緊張感と活気が満ちてきます。ただし、Illinois MBAでは学生の間での競争は激しくなくお互いに協調的です。一部のMBAで見られるような学生同士のいがみ合いやピリピリした雰囲気はないので、余計な力を使うこともありません。
Class Participationは、日本人などNon-nativeの学生にとっては非常に苦労する部分です。個人差もありますが、思い切りと工夫により次第 に慣れていくと思います。MBA501(最初のターム)では発言したいと思っても"手をあげる"勇気が湧かず一度も発言することができなかったものの、MBA502では、思い切って手を挙げ発言したところ、教授に"Good Point"と褒められたことをきっかけに手を挙げる機会が増えるようになり、最終的にClass Participation Pointでほぼ満点を取ることができた、というケースもあります。また、ネイティブの速いディスカッションペースに入るのは難しくても、自分の実務体験に基づいた質問は高く評価されますし、事前に授業のポイントについての議論や質問を考えていったり、と工夫次第でParticipationを向上させることができます。そうして積極的に授業に参加することで、英語もどんどん頭に入ってくるようになるようです。
ワークロード(予習/復習/宿題)
1年目のワークロードはどこのMBAでも言われるようにハードです。学期中、継続的に相当量の予習/復習/宿題(個人アサインメント・チームアサインメント)がありますが、これをこなすには夜の睡眠時間を削る等、ある程度の割り切りが必要です。
予習については、EconomicsやFinanceなどの数理系の講義は、毎回Pre-assignmentとして教科書(かなり分厚い)の1~2章分を読むように要求されます。マーケティング、組織論や戦略論などのマネジメント系になると上記の教科書の予習の上に、実際の企業を題材にしたケース (10~15ページ程度)のReadingも要求されます。これらの予習が5科目にわたり週2回行われることを考えると、これだけでも相当の負荷です。
また、復習も重要です。Non-nativeの日本人留学生にとって、講義の内容を一度で理解することは難しく、特に諸々の環境に慣れていない1年目は、 その日に先生が何を講義したのか?自分は何処がわからないのか?自分は今日の講義に関して何を学び、何を考えたのか?といったことを、自分自身であるいは 友達同士で情報交換してその日中に理解するのが望ましいです。しかし、現実には殆ど不可能といえます。個人及びチームのアサインメントが非常に多く、特に チームミーティングでは相当の時間を消費することになります。個人アサインメントは、自分自身の体力と時間を消費すれば済む話ですが、チームアサイメントは、チームメイトとの緊密なコミュニケーションとミーティングの上で成り立ちますので、より時間や負荷がかかり、ストレスもたまります。スケジュール的に は、ほぼ毎日、複数の個人及びチームアサインメントを抱えることになります。
結局、1週間のうち、Weekdayはほぼ毎日授業やチームミーティングなどのイベントで半日が埋まってしまうことになりますので、予習/復習/宿題を全て完璧にこなすことは少なくとも留学生にとってはほぼ不可能であると言えます。もっともネイティブスピーカーにとってもかなりきついようです。
では、どのようにして、こなしていくのでしょうか?MBAの活動で学業と共に重要視されるのは、ずばり"マネジメント"です。すなわち、まともにぶつかっていっては到底達成できない量のワークを如何に自分の可処分時間の中でコントロールしていくか(Time Management)、より良い成果(成績)を残すために如何に効率的に情報を収集するか(Information Management)、またチームメイトや友人関係といった自分自身のネットワークを如何に広げかつ活用していくか(Human Resource & Impression Management)等の自分自身のマネジメント能力を向上させていくことが相当量のWorkloadをこなす上で重要になりますし、また、逆にいえば、Workloadで悩み苦労することが職務上必須となるマネジメント能力を養っていくことになるわけです。
予習については、EconomicsやFinanceなどの数理系の講義は、毎回Pre-assignmentとして教科書(かなり分厚い)の1~2章分を読むように要求されます。マーケティング、組織論や戦略論などのマネジメント系になると上記の教科書の予習の上に、実際の企業を題材にしたケース (10~15ページ程度)のReadingも要求されます。これらの予習が5科目にわたり週2回行われることを考えると、これだけでも相当の負荷です。
また、復習も重要です。Non-nativeの日本人留学生にとって、講義の内容を一度で理解することは難しく、特に諸々の環境に慣れていない1年目は、 その日に先生が何を講義したのか?自分は何処がわからないのか?自分は今日の講義に関して何を学び、何を考えたのか?といったことを、自分自身であるいは 友達同士で情報交換してその日中に理解するのが望ましいです。しかし、現実には殆ど不可能といえます。個人及びチームのアサインメントが非常に多く、特に チームミーティングでは相当の時間を消費することになります。個人アサインメントは、自分自身の体力と時間を消費すれば済む話ですが、チームアサイメントは、チームメイトとの緊密なコミュニケーションとミーティングの上で成り立ちますので、より時間や負荷がかかり、ストレスもたまります。スケジュール的に は、ほぼ毎日、複数の個人及びチームアサインメントを抱えることになります。
結局、1週間のうち、Weekdayはほぼ毎日授業やチームミーティングなどのイベントで半日が埋まってしまうことになりますので、予習/復習/宿題を全て完璧にこなすことは少なくとも留学生にとってはほぼ不可能であると言えます。もっともネイティブスピーカーにとってもかなりきついようです。
では、どのようにして、こなしていくのでしょうか?MBAの活動で学業と共に重要視されるのは、ずばり"マネジメント"です。すなわち、まともにぶつかっていっては到底達成できない量のワークを如何に自分の可処分時間の中でコントロールしていくか(Time Management)、より良い成果(成績)を残すために如何に効率的に情報を収集するか(Information Management)、またチームメイトや友人関係といった自分自身のネットワークを如何に広げかつ活用していくか(Human Resource & Impression Management)等の自分自身のマネジメント能力を向上させていくことが相当量のWorkloadをこなす上で重要になりますし、また、逆にいえば、Workloadで悩み苦労することが職務上必須となるマネジメント能力を養っていくことになるわけです。
単位・成績
卒業の成績としては、平均GPAでB-以上を取ることが義務付けられています。落第者が続出するわけではありませんが、毎年数名居るのも確かです。日本人をはじめとしたアジア系の学生の場合、スピーキングが苦手だったり、少し奥ゆかしい性格ですと、Participationでは、点数を稼ぎづらいケースもありますし、日本人は文法はよくできると巷では言われていますが、意外と表現や文法のミスによる課題の減点もあるため、油断しているとあっさりとCが来ますが、通常の課題で中上位レベルを維持していれば、仮にFinal Examで失敗したとしてもBが取れます。とはいえ、2年間のMBA生活においては、卒業すれば何でもいいということではないでしょう。成績よりも、自分にとって何を学ぶのが重要かをよく把握し、カリキュラムを選択すべきだと思います。