銀行口座の開設
アメリカで銀行口座を開設するためには、身分証明書(パスポート等)が必要になります(通常SSNも必要となりますが、仕事をもたない留学生の我々はSSNが取得できないのでパスポートのみで申請可能です)。大都市の大学に留学する場合、我々留学生は単なる一外国人ですので、銀行口座開設でもめることが結構多いようです。ただ、Urbana-Champaignという町は、イリノイ大学を中心として成り立っていることもあり、銀行の方も、留学生の銀行口座開設に関しては、丁寧かつ、多少の無理はきいてくれます。その意味では、銀行口座開設に関しては、さほど心配する必要はないでしょう。
当地区内にも銀行はたくさんありますが、通常利用されているのは、Busey Bank、Chase Bank、National Cityの3つです。このうちBusey Bankは地元に根ざした地銀、Chase Bank、National Cityは大手銀行です。これらの銀行のATMなどの私達の生活に欠かせない設備は町中に整備されています(車社会ですので、車に乗ったまま24時間ATMを利用できるような施設もあります)。日本でも知られている大手銀行のATMも見かけますが、当地区内では地銀ほど設備が充実していませんので、大手銀行だからといってお勧めできません。アメリカでは、原則、ATMの相互開放が実施されていますので、Champaignの地銀であっても、全米各地のATMでお金を引き出すことが出来ます。但し、その場合、手数料が1ドル~1.5ドルほどかかります。したがって、皆さんが銀行選びをするにあたっては、3つの中から選ばれるのが良いでしょう。
口座の開設にあたり最低限やっておくべきことは、住所の確定です。日本で、住所不定の方に対しては口座を開設しないのと同じく、アメリカでも開設してくれません。ただ、アパートの空室待ちなどで、やむを得ずホテルなどに長期滞在しなければならない等については個別に銀行と相談して下さい。学校のISRやSherman Hallにサマーの間のみ滞在するような場合は、その住所を使って開設できますが、その場合も、最終住所が確定した段階で、住所変更の手続が必要となりま す。
次に口座の種類についてです。アメリカでは日本でいうところの「普通預金」というものはありません。金利がつくのは、「Saving Account(貯蓄預金)」となります。皆さんの場合、通常は、「Checking Account(当座預金)」を開設します。アメリカでは、日本と違って、支払の多く(電気・電話などの公共料金、スーパーでの買い物、また旅行代金な ど)をPersonal Checkという小切手により行います。そのため、すべての人は、このChecking Accountを開設する必要があるわけです。通常、Checking Accountは日本でもそうであるように基本的には利子はつきません。但し、いくつかの種類があり、例えば、引出しは月に1回しかできない(違反した場 合は違約金を徴収される)代わりに利子がつくものなど、いろいろなオプションがあります。皆さんは、銀行のパンフレットや窓口で説明を聞くなどして、自分 にあったものを選んで下さい。
口座選びで注意したいのは、利子つきの口座を選んだ場合、税申告が必要になるということです。アメリカの法律により、アメリカの銀行に口座を保有している ものは全て、5月に当該口座に伴う利子所得に関する税申告を行わねばなりません。原則的には、たとえ無利子の口座を選んだ場合であっても逃れることができ るものではありませんが、事実上、無利子の口座のみを保有している者の場合、もし手続を忘れたとしても事実上申告すべき利子取得はないわけですからさほど の問題になりません。但し、利子所得があると申告手続きが必要となる上、これを怠ると法律違反となりますので、十分に注意して下さい。
窓口で口座開設依頼をした後、1週間から10日程で住所が印刷された小切手とカードが郵送されます。それまでに小切手を切る必要がある場合は、申し込み時に住所の印刷されていない小切手を渡されますので、それを使って下さい。